中央最低賃金審議会の目安制度の在り方に関する全員協議会は5月26日、審議の公開に向けて検討していることがわかりました。
6月21日に公開された議事録では、公益委員の会長が「この全員協議会や目安小委員会のうち少なくとも公労使3者が揃った全体会議の場については、原則通り議事を公開する方向で議論をするということも考えられる」と述べ、労使委員に考えを尋ねました。
その結果、この夏は新型コロナ対策のため、傍聴人を入れないために非公表としましたが、「秋以降の全員協議会の場において、現状を整理した上で公開したとした場合にその範囲や、地方最低賃金審議会との関係をどう考えるかという点も含めて検討をしていきたい」とまとめられました。
同時に、議事録について、審議委員の確認のタイミング、公表の時期について早期に行うことも決められました。
私たちも参加する「最低賃金大幅引き上げキャンペーン」は、2017年度に各地方の最低賃金審議会の議事録を調査して、どのようなことが協議されたか全国調査を行いました。審議が後日検証できないことや、適切ではない運営をしていることを指摘して、院内集会を開いたり、厚労省に対して要請を行ったりしました。その成果が、少しずつ現れてきました。
最低賃金の金額は、労使双方にとって重要です。学者等から専門的な検証を受けながら決定するには、議論の中身を全面公開しながら開催すべきです。